후리가나로 읽는 일본 고전
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おもいで
思い出
佐藤 春夫
佐藤 春夫의 思い出(おもいで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 739자 · 2화면
二十代の時鴎外先生には五、六回お目にかかった。その後二、三度陸軍省の医務局に校正を届けた際お目にかゝったが、いずれも簡単で、懐旧談を語るほどの資料はもっていない。
そのころ、与謝野寛、生田長江、永井荷風氏らが鴎外先生の門人で、私は先生の孫のようなものだった。そうした縁故で私は先生と直接の関係はないが、先生の文学的事業から尊敬している。先生は世間から気むずかし屋と思われることを苦にして、いつも相手に窮屈な思いをさせぬように気をつかっておられたようであるが、それが却ってこちらには窮屈であった。
思出といえば、いつか「我等」という雑誌の出版祝いに、銀座尾張町のライオンの二階で、特別親しい者が集って一緒に酒をのんだ時、一座の者が気むずかしがらぬように先生が酒のさかなにデカメロンの特にわいせつな話を笑いながら話された。そのころわいせつ本の発売が禁止されたころであったが先生は「読み方が悪いのであって、上手にユーモアとしてみればわいせつもわいせつではない。笑わずに読めばわいせつにも我々はユーモアの美しさを感ずる」といっておられた。先生の名言中の一つに、ある人が、新聞記者は会っても悪いし、会わなくても悪いが先生はどうとり扱われるか、ときいたところ「どうとり扱っても悪い」