후리가나로 읽는 일본 고전
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しそうとふうぞく
思想と風俗
戸坂 潤
戸坂 潤의 思想と風俗(しそうとふうぞく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 216,700자 · 422화면
森山啓は「何のための芸術か」(『中央公論』三六年六月)で、人間も地球も一旦は亡びてしまうというのに、進歩のためとかプロレタリアのためとかの芸術というのはおかしいではないか、現実の事象に一つ一つ喜びを見出すことこそ芸術の目的だろう、という意味のことを書いたが、これに対して中島(健蔵)や阿部知二等が、大体同情の意を現わしているし、彼自身また一二の雑誌でこれを敷衍している。右に述べた処と森山のこの哲学とは、処で密接な関係があるといわざるを得ない。
だが芸術が人類の進歩やプロレタリアの利益のためではなくて、それに代ってよろこばしさや真実のためだ、といったように聞える口吻は、どうも少し変ではないのか。問題はいつも云われている通り、如何に喜び何を真実として受け取るかにあるわけだが、人類文化の進歩やプロレタリアの歴史的使命に対する情熱なしに、今日の吾々の官能に何かの纏まりがつき得るのだろうか。抑々あるべきものとかくあるものとのニヒリズム(即ち理想主義の裏)的な区別が論理的に誤っていると全く同じに、「何のための」芸術かという設問に元来錯誤があるのだ。吾々は文学の必要の直覚をこそ持て、文学の目的(?)のようなものをなぜ考えねばならぬのか判らぬ。