후리가나로 읽는 일본 고전
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せいかくひはんのもんだい
性格批判の問題
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 性格批判の問題(せいかくひはんのもんだい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,808자 · 16화면
旅にあって、吾々は、山川の美のみに満足する風流気から、よほど遠くにある。事前には、土地の眺望や快適について、いろいろ気にするけれど、いざ旅に出てみると、自然そのものの風趣は、吾々の関心の僅かな部分をしか占めない。興味の対象はやはり、人間もしくは人間生活にある。一人旅の、或る場合の佗びしさ、または或る場合の嬉しさは、このことを証明する。――と、こんなことを云えば、ナマグサだと笑われるであろうか。
けれども、偶然、橋の上で語らった女、舟に乗り合した人々、散歩の折に見かけた人家の内部、山奥の掛茶屋で渋茶を飲みあった樵夫……そういうものの面影は、後になってその旅行のことを考える時には、記憶のなかに薄らいでいて、影絵のような模糊とした映像をしか止めていない。その代りに、当時ぼんやりと看過したもの、橋の構造やその下の水のせせらぎ、舟べりを打つ水音や四方の景色、田舎町のすすけた軒並、掛茶屋の縁先に展開してる空間と山岳の眺望などが、まざまざと眼前に浮んでくる。
古人はうまいことを云った、国亡びて山河在りと。故郷のなつかしさは、その人事にはなくて、その山河にある。