후리가나로 읽는 일본 고전
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きょうふのくちぶえ
恐怖の口笛
海野 十三
海野 十三의 恐怖の口笛(きょうふのくちぶえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 60,713자 · 122화면
と憎々しげに拳をふりあげながら「さあこれから久し振りに、生ぬるい赤い血潮をゴクゴクと、お前さんの頸笛から吸わせて貰おうよ」
と云ったかと思うと、悪鬼の女は頭の上から被っていた黒布に手をかけるとサッと脱ぎ捨てた。すると、驚くべし、その下から現れたのは、髪も灰色の老婆かと思いの外、意外にも意外、それは金髪を美しく梳った若い洋装の女だった。その顔は――生憎横向きになっているので、見定めがたい!
毒の華のような妖女の手が動いて、黄昏の空気がキラリと閃ったのは、彼女の翳した薄刃のナイフだったであろう。いまやその鋭い刃物は、不運なる青竜王の胸に飛ぶかと見えたが、そのとき何を思ったか、妖女は空いていた左手をグッと伸べて、青竜王の覆面に手をかけた。
「そうだ。誰も知らない青竜王の覆面の下を、今際の際に、この妾が見て置いてあげるよ……」
そう独言をいって、彼女はサッと覆面を引きった。その下からは思いの外若い男の顔が現れた。両眼を力なく閉じているが、そのあまりにも端正な容貌!
「ああ、貴下は……西一郎!」
そう叫んだのは同じ妖女の声だったが、咄嗟の場合、作り声ではなく、彼女の生地の声――珠のように澄んだ若々しい美声だった。