후리가나로 읽는 일본 고전
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きょうふじょう
恐怖城 他5編
佐左木 俊郎
佐左木 俊郎의 恐怖城 他5編(きょうふじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 143,735자 · 290화면
しばらくして彼らも放免された。
そして、前田弥平氏殺害事件は忙しい社会から、新しい事件の下積みとなってしだいに忘れられていった。警察のほうでもまた真犯人検挙のために注いでいた全力を中止して、その方針を改めなければならなくなってきていた。
7
主人の弥平氏を失った前田家では、その鉄工場を他人の手に渡してしまおうという話が持ち上がった。個人でその工場を経営しているばかりに、しばしばのことその家人までがいやな思いをさせられるからである。そして、その工場を手放すことによってかれらの今後の生活は安全らしく、しかも平和らしい殻の中に閉じ籠ることができそうだったからである。娘の弥生子もまたそれには賛成だった。が、養子の賢三郎はそのことにはどうしても賛成しなかった。
賢三郎には、前田鉄工場を模範工場にしたい野心があった。従来のいわゆる模範工場ではなかった。彼は彼の中の理想の世界の一部を、その工場に移したいのだった。それは困難な道に相違なかった。しかし、賢三郎の若い野心は新しい時代の社会の要求として、自分の目に映じたその世界をそこに実現してみずにはいられない希望に燃えるのだった。