후리가나로 읽는 일본 고전
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きょうふじょう
恐怖城 他5編
佐左木 俊郎
佐左木 俊郎의 恐怖城 他5編(きょうふじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 143,735자 · 290화면
ところが、花房は途中で木の根に躓いて跛を引きだした。
(あら! あの人はまたお父さまから叱られるのだわ)
紀久子は自分のことのように心配になった。いまの彼女にとって、自分が叱られることよりも正勝が叱られるのはもっといやなことだった。恐ろしいことだった。
(わたしどうしようかしら?)
紀久子は心臓の熱くなるのを感じながら、厩舎の前から放牧場のほうへ出ていった。
(わたしはあの人の身代わりになろう。花房の脚を折ったのは、正勝ではなく、わたしだということにしよう。わたしが花房に乗って駆けているうちに、花房が躓いて転んだのだと言えば、お父さまは叱らないに相違ないから。そして、ついでに金を渡してしまえば、あの人はこの牧場から姿を消してしまうに相違ないから)
紀久子はそんなことを考えながら、放牧場のほうへ出ていった。
5
正勝は跛を引きながら歩いている花房の前へ躍り出ようとする浪岡を、花房の後ろに続くようにと右手で制しながら、厩舎への道を曲がった。
「正勝ちゃん!」
その瞬間に、白い天鵞絨の服が草原から出てぱっと陽に輝いた。突然に激しい白光を感じて、神経の立っていた花房は狂奔的に首をぐんと上げて、五、六歩ほど後退った。