후리가나로 읽는 일본 고전
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きょうぞうのちち
恭三の父
加能 作次郎
加能 作次郎의 恭三の父(きょうぞうのちち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,742자 · 20화면
郵便は一日に一度午後の八時頃に配達して来るので彼は散歩から帰って来ると来ているのが常であった。彼は狭い村を彼方に一休み此方に一休みして、なるべく時間のかゝる様にして周った。そして帰る時には誰からか手紙が来て居ればよい、いや来て居るに相違ないという一種の予望を無理にでも抱いて楽みながら帰るのが常であった。
今夜も矢張そうであった。
家のものは今蚊帳の中に入った所らしかった。納戸の入口に洋灯が細くしてあった。
「もう寝たんですか。」
「寝たのでない、横に立って居るのや。」と弟の浅七が洒落をいった。
「起きとりゃ蚊が攻めるし、寢るより仕方がないわいの。」と母は蚊帳の中で団扇をバタつかせて大きな欠伸をした。
恭三は自分の部屋へ行こうとして、
「手紙か何か来ませんでしたか。」と尋ねた。
「お、来とるぞ。」と恭三の父は鼻のつまった様な声で答えた。彼は今日笹屋の土蔵の棟上に手伝ったので大分酔って居た。
手紙が来て居ると聞いて恭三は胸を躍らせた。
「えッ、どれッ※(感嘆符二つ、1-8-75)」慌てて言って直ぐに又、「何処にありますか。」と努めて平気に言い直した。
「お前のとこへ来たのでない。