후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
あくのはなたば
悪の花束
久生 十蘭
久生 十蘭의 悪の花束(あくのはなたば)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,888자 · 48화면
アルカザールは風采がよく、英、仏、独、西の四カ国のほか、アフリカの土語にも通じており、五通りぐらい筆蹟を変えて字を書く、ふしぎな特技をもっていた。
見かけは実直らしいが、性格に欠陥があるらしく、平気で客のものを盗むので、間もなく解雇してしまったが、アルカザールはそれを怨みに思って、行く先々でジョルジュ・グランヴィルの名で詐欺を働く。いちいちその尻を持ちこまれるのには閉口した。ベリション夫人の事件でも、例によって、その手をつかったのだろうと言った。
その男の人相を聞いてみると、前年の春、マルセーユで捕まった「シニョレ」とそっくりであった。シニョレがベリション夫人の加害者だったということが、二年後のその日になって、ようやく確定したわけである。
ところで当のシニョレは、昨年の秋の十月、刑期満了で、宣誓付保釈になり、どこにいるのかわからない。もう半年早かったら、刑務所の監房の扉を開ける手間だけで、シニョレの肩に手を置くことが出来たのだった。運命の戯れとはいいながら、あまりにも行届きすぎているので、腹をたてる気にもなれない。
シニョレは瑞西のホテルで給仕になりすまし、夏場稼ぎをしているのを、七月になって探しあてた。