후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
あくまのかお
悪魔の顔
野村 胡堂
野村 胡堂의 悪魔の顔(あくまのかお)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,677자 · 29화면
と境の扉を開けて、孔雀のように立ったのは、濤子夫人の美しい姿です。
「聞えましたか」
「ウ、ファッファッファッ」
小西老人は独りで悦に入って居ります。
「それはそうと、先刻の話の切りを付けましょう、千種さんは何うじゃな――」
先刻から隅の安楽椅子に凭れて、黙って一座の「殺人論」を聴き入って居る名記者、千種十次郎の方へ鉾先が向けられました。
「私にはわかりません、毎日毎日血腥さい事件を扱って居ると、返って頭脳が混乱してしまって、其間から公式も哲学も見出す気にはならないのです」
「成程そう言ったものでしょうな、併し……」
石井馨之助が、尚も殺人論へ話を持って行こうとすると、客間の扉が音もなく外から開いて、
「お父様、お時間で御座います」
ソッと貴族的な感じのする美しい顔。娘の美保子と言って十八歳、先妻の子で継母の濤子とは十二三しか違いませんが、濤子が咲き誇る牡丹のように美しいのに対して、これはまた、露草のように淋しく、たよりなく、そして可憐な娘でした。
「もうそんな時間かい、相変らず酒井博士は頑固で、私にどんな事があっても十時には寝なければいかんと言うのです。あとは家内がお相手しますから、どうぞいつものように御ゆるりと願います、御免下さい」