일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひがんについて

悲願に就て

坂口 安吾

坂口 安吾의 悲願に就て(ひがんについて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,329자 · 17화면

아오조라 문고

辻本には足賃をやり、彼と温いものでも食って別れようかと思うのだが、そんなことはわれわれ好みのつまらん見栄にすぎないという気がして、黙って三円の料金を出す、という件りがある。

この「われわれ好みのつまらん見栄」と作者がアッサリ片附けていることが、果してそう片付けていいものかどうか。この一見甚だ辛辣に古い衣を突き破っているように見えるこの作者の「からさ」が、実は甚だ好気分にこの「からさ」に溺れているのであって、この程度の「からさ」は危険ではあるが一向本質的に正しく的をついているとは考えられない。われわれ好みのつまらん見栄といい切ることが逆にこの作者の「からさ」の見栄だと言うことも出来ないことではないと思う。虚妄と真実との累々たるカラクリのあとに築かれた古い習慣を正しく突き破るためには、かように習慣的な「からさ」だけでは不足すぎると私は考える。一見浅薄に見る「あまさ」もやはり正体は複雑な虚妄と真実のカラクリによって掩い隠されているのだ。探究の方向が「からさ」であることは差支えないと思うが、その「からさ」が最後の深さのものであることを希望したい。

私の友人片山勝吉はその文学の発足のときから執拗にこの漠然たる悲願と取り組み、この漠然たる悲しさのみを極めて地道につつましく育てつづけてきた甚だ特異な作家のように考える