후리가나로 읽는 일본 고전
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おしみなくあいはうばう
惜みなく愛は奪う
有島 武郎
有島 武郎의 惜みなく愛は奪う(おしみなくあいはうばう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 79,397자 · 159화면
人間の本能――野獣の本能でもなく又天使の本能でもない――もその本能の全体に於て働かねばならぬ。そこからのみ、若し生れるならば、人間以上の新しい存在への本能は生れ出るだろう。本能を現実のきびしさに於て受取らないで、ロマンティックに考えるところに、純霊の世界という空虚な空中楼閣が築き上げられる。肉と霊とを峻別し得るものの如く考えて、その一方に偏倚するのを最上の生活と決めこむような禁慾主義の義務律法はそこに胚胎されるのではないか。又本能を現実のきびしさに於て受取らないで、センティメンタルに考えるところに肉慾の世界という堕落した人生観が仮想される。この野獣の過去にまでの帰還は、また本能の分裂が結果するところのもので、人間を人間としての荘厳の座から引きおろすものではないか。私の生活が何等かの意味に於てその緊張度を失い、現実への安立から知らず知らず未来か過去かへ遠ざかる時、必ずかかる本能の分裂がその結果として現われ出るのを私はよく知っている。私はその境地にあって必ず何等かの不満を感ずる。そして一歩を誤れば、その不満を医さんが為めに、益本能の分裂に向って猪突する。