후리가나로 읽는 일본 고전
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さんじのあと
惨事のあと
素木 しづ
素木 しづ의 惨事のあと(さんじのあと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,258자 · 23화면
万吉は、そういう娘の噂やなにかを興味深くしていた。
万吉は、たしかに病的な所のある男であった。よくそういう根本的に女が好きな、そして慥かに病的な原因を持つ男に特殊な表情を持っていた。しかしその特殊な表情は、どうかした機会でなければ現われなかった。
万吉は、一見温厚な男である。全く虫も殺さないような男であるが、多くの色情的殺人犯者は型のように、こういう人間である。隠れた暴悪と残忍性とが、薄い皮一重のやさしさと美しさとで蔽われているのであるから物凄い。
万吉は、山崎の家の納屋を建てる為めに、仕事に行くようになってから、山崎の嫁さんが非常に好きでならなくなったと同時に、もはやその感情を自分でどうすることも出来なかった。彼は自分の仕事がすんでしまってからも、毎日々々遊びに行った。
山崎の家は、亭主と嫁さんと一人の乳呑子の外、子守女に亭主の父親がいる外は、外に何の雇人もいない。広い畑が家をかこんでいて、すぐ裏は、とど松やがんぴの樹が一面にしげった低い山が背になっている。麦や馬鈴薯が植えられて、菜の花が黄色にさく頃は、遠い北見峠の頂にまだ真白の雪が見えるのであった。