일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わがやのらくえん

我が家の楽園

久生 十蘭

久生 十蘭의 我が家の楽園(わがやのらくえん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 90,195자 · 175화면

아오조라 문고

の末まで、住込みのハウス・メードまで使って、見せかけのアメリカン・ライフをつづけてきたというのは、もち前のひとの好さから、進んでこんなボロ家に住みついてくれた、何人かの『アメリカの店子』の善意によることで、敗戦の余徳といっても、あまりうますぎて、気がひけるくらいのものだった。

日本人一般は、どいつもこいつも貧乏なので、金持国の陽気な国民が駐留してくれなかったら、食いついて絞りあげる相手がなくて、さぞ退屈したこったろう、と誰かがいっていたが、かくいう百々子の瞥見したところでは、こんなのがあった。

ちょっと見られる洋装の女のひとが、目の青い黒毛の子供を連れ、銀座のしかるべき四つ角に立っていて、GIが通りかかると、そっと子供を前へおしやる。子供は心得て、小走りに走って行き、GIのズボンにつかまって、

「パパ」と、せいいっぱいな声で呼ぶ。

どのGIも、身におぼえがあるので、ぎょっとして、早いとこ、何ドルかの紙幣を子供の手に握らせ、後も見ずに逃げて行く。

麺麭稼ぎというのは、外国人に寄生して、ひと旗あげようという、気働きのある連中のことをいうのだそうだが、パン稼ぎといっても、町角に立って、手のこんだ仕掛をするやつばかりとはかぎらない。