후리가나로 읽는 일본 고전
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わがあいするしじんのでんき
我が愛する詩人の伝記
室生 犀星
室生 犀星의 我が愛する詩人の伝記(わがあいするしじんのでんき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 116,728자 · 231화면
あちこちの雑誌新聞に勿体ぶられ、彼自身もちからを容れて失うてはならない聡明を築いていたのである。詩人から小説家にかわるということは、並々の軽業師のわざではない、彼はこの軽業を慎重に一歩ずつ確かな足踏みで、綱渡りしたのである。詩人から小説家に早変りした最初の人だったのだ。危険とからかいを真向から受けて登場した彼は、小諸滞在中の散文『千曲川のスケッチ』を書き、三十三歳で『破戒』を物して、三十五歳でこれを出版した。私は三十歳で小説というものを初めて書いたが、藤村の小説の著作は遅れていたけれど、その重量感と、雑誌新聞にむかえられたまろうど振りは、到底、私ごときちんぴらの比ではなかった。聡明な小説家への転換は一挙にして成功したと見た方がよい、このむずかしい変り方は当時小説家という者の、七、八人くらいの寥々の世界にあっては、今日から見ると押して出るにはかんたんではあったが、それらに変ろうとする藤村の眼の利き方は容易でない利き方で、かがやく野心と自負があった。いまもそうだが詩人はどんなに立派な詩を書いていても、なかなか衣食には通じない、その経済的な見地からも彼が詩から去って小説を書きはじめたことは、りこうな人間の踏み方をちゃんと知っていたのである。