후리가나로 읽는 일본 고전
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あるおんな
或る女
有島 武郎
有島 武郎의 或る女(あるおんな)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 149,981자 · 295화면
渡しながら、
「これをあなたに古藤さんから。古藤さんにはずいぶんお世話になりましてよ。でもあの方のぶまさかげんったら、それはじれったいほどね。愛や貞の学校の事もお頼みして来たんですけれども心もとないもんよ。きっと今ごろはけんか腰になってみんなと談判でもしていらっしゃるでしょうよ。見えるようですわね」
と水を向けると、木村は始めて話の領分が自分のほうに移って来たように、顔色をなおしながら、事務長をそっちのけにした態度で、葉子に対しては自分が第一の発言権を持っているといわんばかりに、いろいろと話し出した。事務長はしばらく風向きを見計らって立っていたが突然部屋を出て行った。葉子はすばやくその顔色をうかがうと妙にけわしくなっていた。
「ちょっと失礼」
木村の癖で、こんな時まで妙によそよそしく断わって、古藤の手紙の封を切った。西洋罫紙にペンで細かく書いた幾枚かのかなり厚いもので、それを木村が読み終わるまでには暇がかかった。その間、葉子は仰向けになって、甲板で盛んに荷揚げしている人足らの騒ぎを聞きながら、やや暗くなりかけた光で木村の顔を見やっていた。少し眉根を寄せながら、手紙に読みふける木村の表情には、時々苦痛や疑惑やの色が往ったり来たりした。