후리가나로 읽는 일본 고전
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せんじりょこうかばん
戦時旅行鞄
海野 十三
海野 十三의 戦時旅行鞄(せんじりょこうかばん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,792자 · 22화면
1
大上海の地下を二百メートル下った地底に、宇宙線をさけて生活している例の変り者の大科学者金博士のことは、かねて読者もお聞き及びであろう。
かの博士が、今日までに発明した超新兵器のかずかずは、文字どおり枚挙に遑あらず、読者の知って居られるものだけでも十や二十はあるであろう。その超新兵器は、発明されて世の中に出る毎に、何かしら恐ろしき騒ぎをひきおこし、気の弱い連中を毎回気絶させている次第であった。
中でも、かの依存梟雄の醤買石委員長は、同じ民族人なる金博士の発明兵器による被害甚大で、そのためにこれまで幾度生命を落しかけたか知れず、醤の金博士を恨むことは、居谷岩子女史が伊右衛門どのを恨む比などに非ず、可愛さあまって憎さが十の十幾倍という次第であった。
「えいくそ。この上はなんとかして、わが息のあるうちに、かの金博士めの息の根を止めてくれねば……」
というわけで、今や醤買石は、執念の火の玉と化し、喰うか喰われるかの公算五十パアセントの危険をおかしても一矢をむくわで置くべきかと、あわれいじらしきことと相成った。
さて、対金方針は確定した。さらばこの上は、如何なる手段によって、彼でか頭の金博士を抉り殺してしまうべきか。