후리가나로 읽는 일본 고전
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てがみ
手紙
久生 十蘭
久生 十蘭의 手紙(てがみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,158자 · 30화면
海岸からいきなりマングローブの林がはじまり、世界の涯までもあるジャングルにつづいています。ジャングルは昼も暗く、人もケダモノも、なにも住んでおりません。ジャングルのない、すこしばかりの海岸に、とびとびにパプア人の部落があるだけであります。しかし私どもが行きますと、ミミカに海軍の人夫がいて、飛行場をつくって居りました。
ちょうど雨季がすんで乾季に入り、風は、毎日かわりなく西から吹き、南へ帆で走るためには、今から三月までの、二カ月のあいだがいちばんよいのです。私がそういいますと、村上さんは、
「では、満期の手続きをとるから、お前はそれまで飛行場つくりの手伝いをしていてくれ」といいました。
私は村上さんと離れたところに住み、パプアたちと飛行場をつくる手伝いをしていますうちに、パプア語がわかるようになりましたので、川向いのケクワの部落へ遊びに行き、ンブナムというスルタン(酋長)と知合いになりました。ケクワのプラウは、二十人から三十人も乗る戦争の丸木舟ばかりですので、腕三つ分、約五メートルの舟と、檣を一本こしらえてもらうようにたのみ、斧一梃、赤木綿二反、カナカナ煙草五束、新聞紙六枚の値段にきめました。