후리가나로 읽는 일본 고전
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ピッチャーさつじんじけん
投手殺人事件
坂口 安吾의 投手殺人事件(ピッチャーさつじんじけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,243자 · 57화면
大鹿さんは灰村カントクに育てゝいただいた義理はありますが、チェスターとの契約は一シーズンだけで、今度のシーズンの契約は、まだ取極めていなかったのです。私はそれを主張して、上野さんと争論になりましたが、果しがないので、立上りました。そんなことで、二三十分、費したでしょう。そして私は自動車を拾って、ここへ一人できたのでした」
「この隠れ家を知ってるのは誰々ですか」
「二人のほかに、私が教えてあげたのは、煙山さんと、岩矢だけ、あとは心当りがありません」
ところが母屋の葉巻太郎が、意外な証言をした。
「今夜九時ごろでした。一服さんがウチの玄関へきて、ここに大鹿さんが泊ってるだろうと仰有るのです。私がアトリエへ案内してあげました」
「一服って、どんな人だね」
「ピースの左腕剛球投手、一服さんですよ」
「アッ。そうか。そして、そのほかに、訪問客はなかったのですか」
「それは分りません。一服さんは、ウチへきてお訊きになったから、分ったのです。さもなければ、かなり離れていますし、木立にさえぎられていますので、アトリエの様子は分らないのです。それに冬は、日が暮れると、雨戸をしめてしまいますから」