후리가나로 읽는 일본 고전
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だきみょうがのせつ
抱茗荷の説
山本 禾太郎
山本 禾太郎의 抱茗荷の説(だきみょうがのせつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,330자 · 34화면
母を失った代わりにこの人形だけでも与えておきましょう。
日付もなければ署名もない。しかし人形の胸に描かれた梅の模様は、このかきつけを読んでいるうちに君子に分かってきた。それは君子の記憶の底に沈んでいた母の乳の上にもあった痣を思い出すことができたからである。しかし、この手紙のようなかきつけはさらに大きな疑問を君子に与えた。君子は手紙を手にしたまま深い考えに沈んだ。
よほど夜がふけたらしく、あたりは死んだように静かである。ふと気がつくと、廊下に静かな、忍んでくるような足音がする。君子は急いでランプを吹き消した。あたりはうるしのように真っ暗な闇である。部屋ですみにうずくまり息をころしていると、できるだけ静かに忍びやかに歩いているらしい足音は、君子の部屋の前でとまったまま動かなくなった。やがて、幽霊が入ってくるときは、こうもあろうかと思われるほど静かに障子の開く音がした。君子は瞳を凝らし梟のように目を見張ったが、それはほんとうの幽霊ででもあるのか、ただ闇のなかにぼんやりとおぼろな影が見えるだけで、それが何者であるのかすこしも分からなかった。忍んできたものは静かに君子の部屋に入った様子であったが、そのまままた動かなくなった。