후리가나로 읽는 일본 고전
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ばんしゅうへいや
播州平野
宮本 百合子
宮本 百合子의 播州平野(ばんしゅうへいや)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 106,683자 · 214화면
つき合いちゅうもんだ」
ひろ子は、下駄をはいて、杏の樹の陰から台所へまわった。小枝が、一方に柴木を積み上げた土間に跼んで、茶の間のやりとりに耳を傾けながら馬鈴薯の皮をむいていた。
「お客?」
こっくりして、小枝が困ったという表情をした。
「だれ?」
「与田の音さん」
町の、統制会社へ出ている男であった。
ひろ子は、小さい健吉をつれて、往還の角にある郵便局へ手紙を出しに行った。いかにも明治になっての開墾村から町に変った土地らしく、だだっぴろい街道に、きのうまでは軍用トラックとオートバイが疾走しつづけていた。きょうは、そういうものはもう一つも通らない。街道は白っぽく、埃りをため、森閑として人気なく、おしつぶされたように低い家と家との間にある胡瓜畑や南瓜畑の彼方に遠く、三春の山が眺められた。
草道をかえって来ると、茂った杉の木かげの門から、音さんの腕に肩をからまれながら出てゆく行雄のワイシャツ姿が見えた。
十五日から、ラジオは全国の娯楽放送を中止した。武装解除について、陸海軍人に対する告諭、予科練、各地在郷軍人に与うる訓諭、そういう放送が夜昼くりかえされた。