후리가나로 읽는 일본 고전
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ばんしゅうへいや
播州平野
宮本 百合子
宮本 百合子의 播州平野(ばんしゅうへいや)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 106,683자 · 214화면
――俺あ、戦争には愛想もくそもつきはてたぞ」
「…………」
「どうだ無理かよ。――無理じゃあるめえ」
「うん」
「貴様らあ、まだ若いからいいさ。俺あじき五十だぜ、考えてみろ。ぶっ殺されたってもう二度と戦争なんぞへ出てやるもんか」
「もう戦争は、しねえことになったんだとよ」
「ふん」
そうなったのが、おそすぎるのをさも軽蔑するように、おっさんは鼻であしらった。
考え耽り、或は隣室の話声に耳をかし、ひろ子が時のたつのを忘れていたところへ第一建物会社の若い者が、使に来た。キャバレーの主人は、岡山までの汽車があるうち逆行することにしたから、スーツ・ケースをわたしてくれ。松だけは、のこしておくからよいように、というのであった。
その使いが去って、ひろ子は荒れた宿にまた一人のこった。障子をあけて手摺ごしに見ていると、裏の篠笹山に、薄すり日が照って来て、どこか見えない屋根のあっちで、鳶が舞いながら澄んだ声で鳴くのがきこえた。うすら日に白く光る両脚が段々まばらになり、鳶は高く舞い鳴き、そのまま晴れるのかと思う間もなく風立って、篠笹山にさーっと音を立てて雨がかかって来る。その眺めには、変化があった。