후리가나로 읽는 일본 고전
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せいだんじゅうにそう
政談十二社
泉 鏡花
泉 鏡花의 政談十二社(せいだんじゅうにそう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 24,626자 · 48화면
といいながら日暮際のぱっと明い、艶のないぼやけた下なる納戸に、自分が座の、人なき薄汚れた座蒲団のあたりを見て、婆さんは後見らるる風情であったが、声を低うし、
「全体あの爺は甲州街道で、小商人、煮売屋ともつかず、茶屋ともつかず、駄菓子だの、柿だの饅頭だのを商いまする内の隠居でございまして、私ども子供の内から親どもの話に聞いておりましたが、何でも十六七の小僧の時分、神隠しか、攫われたか、行方知れずになったんですって。見えなくなった日を命日にしている位でございましたそうですが、七年ばかり経ちましてから、ふいと内の者に姿を見せたと申しますよ。
それもね、旦那様、まともに帰って来たのではありません。破風を開けて顔ばかり出しましたとさ、厭じゃありませんか、正丑の刻だったと申します、」と婆さんは肩をすぼめ、
「しかも降続きました五月雨のことで、攫われて参りましたと同一夜だと申しますが、皺枯れた声をして、
(家中無事か、)といったそうでございますよ。見ると、真暗な破風の間から、ぼやけた鼻が覗いていましょうではございませんか。
皆、手も足も縮んでしまいましたろう、縛りつけられたようになりましたそうでございますが、まだその親が居りました時分、魔道へ入った児でも鼻を嘗めたいほど可愛かったと申しまする。