후리가나로 읽는 일본 고전
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みすじまちかいわい
斎藤茂吉随筆集
斎藤 茂吉
斎藤 茂吉의 斎藤茂吉随筆集(みすじまちかいわい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,559자 · 37화면
寝てしまった後でも起き起きして物干台から瓦を伝わり其処の屋根瓦にかじりついて、冬の夜などにはぶるぶる震えながら見ていたものである。東京の火事は毎晩のように目前に異様の世界を現出せしめてくれるからであった。
そういう具合にして私は吉原の大火も、本郷の大火も見た。吉原には大きい火事が数回あったので、その時から殆ど四十年を過ぎようとしている今日でも、紅い火焔と、天を焦がして一方へ靡いて行く煙とを目前におもい浮べることが出来るほどである。時には書生や代診や女中なども交って見ている。「あ、今度はあっちへ移った」などというと、物のくずれる時のような音響が伝わってくる。同時に人の叫びごえが何か重苦しいもののように聞こえてくる。そのうち火勢が段々衰えて来て、たちのぼる煙の範囲も狭くなるころ、「もうおしまいだ」などといって書生らは屋根から降りて行っても私はしまいまで降りずにいたものである。こういう光景は、私の子どもらはもう知ることが出来ない。
このごろは、ナフタリンだの何のと、種々様々な駆虫剤が便利に手に入ることが出来るので、蚤なども殆どいなくなったけれども、そのころは蚤が多くて毎夜苦しめられた。