후리가나로 읽는 일본 고전
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きられたさに
斬られたさに
夢野 久作
夢野 久作의 斬られたさに(きられたさに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 20,352자 · 41화면
何をお隠し申しましょう。私も以前は二足の草鞋を穿きました馬鹿者で、ヘイ……この六十年の間には色々と珍らしい世間も見聞きして参りましたが、それ程に御念の入りました狐狸は、まだこの街道を通りませぬようで……」
「……ホホオ……初めてと申さるるか」
「左様で……表の帳場に座っておりましても、慣れて参りますると、お通りになりまする方々の御身分、御役柄、又は町人衆の商売は申すに及ばず、お江戸の御時勢、お国表の御動静までも、荒方の見当が附くもので御座いまするが……」
「成る程のう。そうあろうともそうあろうとも……」
「……なれども只今のような不思議な御方が、この街道をお通りになりました事は天一坊から以来、先ず在るまいと存じまするで……」
「うむうむ……殊に容易ならぬのはアノ足の早さじゃ。身共も十五里十八里の道は日帰りする足じゃからのう……きょうも焼津から出て大井川で、したたか手間取ったのじゃが……」
佐五郎老人はちょっと眼を丸くした。
「……それは又お丈夫な事で……」
「まして女性とあれば通し駕籠に乗ったとしてものう」
佐五郎は大きく点頭いた。
「さればで御座りまする。貴方様のおみ足の上を越す者でなければ、お話のような芸当は捌けるもので御座いませぬが……とにかく私がこれから出向きまして様子を探って参いりましょう。