후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,353자 · 371화면
その間に、見事、血を見ずに城を陥すか」
「広言ながら――」
藤吉郎は、翌日、郎党ひとりに馬の口輪を把らせ、ただ一名、焼け野原をトコトコ駈けて、高岡城の濠際まで来た。
敵の高岡城をそこに仰ぐと、藤吉郎は、駒を降りて、郎党の手に手綱をあずけ、ひとり濠の縁まで進んで行った。
「城方の衆へ物申すッ」
大音をはりあげて云いだした。右手を、口のそばに翳し、片方の肱を鎧腰につがえて、
「それがしは、織田信長の臣、洲股の木下藤吉郎なる者でござるが、主命を奉じ、城主山路殿に直々会い申さんために、これまで参った。――山路弾正殿に、御意得とうぞんずる。山路殿はそれにお在さぬや!」
と、呼ばわった。
そして、返事は如何に? と見ていると、城の狭間や土塀のうえや櫓のあたりに、忽ち無数の首が集まって、藤吉郎の方をながめていた。
「何だ? 変なやつが来て、濠端でどなっているぞ」
と、その短身小躯な風采と、それに似ない大胆不敵ぶりとを、怪訝り合って騒めいているもののようであった。
いつまでも、返辞がないので、藤吉郎はふたたび、
「やあやあ、北伊勢の衆には、耳がないのでござるか。織田の臣、木下藤吉郎なる者、これまで参った由、早々、弾正殿へお伝えあれや」