후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,353자 · 371화면
「立ち去れッ。猿!」
小六は、沓石へ突っ立った。語気の荒さ、その眼ざしも、今までの彼ではなかった。
「汝の主人信長は、この蜂須賀村も、領土の内と心得ておるかしらぬが、蜂須賀村はおろか、海東郡のあらましは、小六正勝の手で治まっているのだ。その小六は祖先累代、信長から一粒の粟だに喰わせてもらった覚えはない。――領主面しておれに臨むなどは片腹いたい骨頂だ。帰れッ猿。慮外なまねすると、蹴殺すぞ」
はったと、睨めつけて、
「――帰ったらそう申せ。信長とおれとは対等だ。小六に用あらば、自身で来いと。――わかったか、猿ッ」
「わかりません」
「なに」
「あわれむべし、あなたもやはり無智な野武士の頭領に過ぎなかったか」
「なッ、なにをッ、小ざかしい」
小六は飛び上がって、書院の中に突っ立ち、太刀のつかに手をかけて臨み直した。
「猿、もう一度ほざいてみろ」
「お坐りなさい」
「だまれ」
「いや、お坐りあれ。藤吉郎が申さんとする儀は」
「やかましいッ」
「いや、それがしは、あなたの無智蒙昧をひらいてやるのだ。教えるのだ。坐れ」
「こいつが!」
「待てッ小六殿。太刀をもって藤吉郎を両断するなどは、場所はここ、腕はあなたのこと、何も急ぐにあたるまい。