일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 176,911자 · 353화면

아오조라 문고

初花

初花

一年。――実にわずか一年の間でしかない。

去年天正十年の初夏から、ことし十一年の夏までの間に、秀吉の位置は、秀吉自身すら、内心、驚目したであろう程な飛躍を遂げた。

明智を討ち、柴田を斃した。

滝川、佐々も膝を屈した。

丹羽長秀はひとえに信を寄せて協力し、前田利家は義を示していよいよ旧誼に変るなきを努めている。

およそ、信長の分国は、いまは一国余さず、秀吉の意志下にあった。いや、その信長頃には、なお敵国であった分国外の諸州さえも、この一年に、その関係は、まったく一変を呈している。

信長の覇示にたいしては、あれほど長年に、また執拗に、対抗を続けて来た毛利も、いまは質子を送って、盟下に属し、九州の大友義統も、こんどは祝書を寄せて、款を通じて来たし、また讃岐の十河存保も、和を求めている有様である。

さらに。

越後の上杉景勝も、慇懃、賀使を送って、盟約を履み、四道の風は悉く、秀吉に靡き、秀吉の袂に吹くを、歓ぶかのような状況である。

――が、ただひとり、宿題の人物がある。

東海の徳川家康だ。

家康が、秀吉のこの旭日昇天のごとき擡頭を、果たして、どう観ているかは、大きな疑問的存在としなければならない。