후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 176,911자 · 353화면
銀母屋の蚊遣り炉からのぼるその燻煙がその姿を巻いている。
「いけませぬ」
彦右衛門が答えると、あらまし、それとは知っていたように、秀吉も、
「だめか」
といった。
「ひとえに、首を刎ねられ候えとのみ、どう諭しても、玄蕃の心はかたく、一切、余事を申しませぬ」
「そちがいうてみても、それのみとあれば、なお強いるは、情けであるまい」
秀吉は、ふっと、あきらめ顔に、顔の筋を解いた。
「せっかくの思し召も、よう使いを果し得ませんで……」
彦右衛門は、調わぬ使命を、ふつつかとして詫びた。
「詫びには及ばぬ」
秀吉は却って、なぐさめた。
「――囚われの身となるも、利にうごかず、筑前に屈せず、玄蕃の節義見事よ。その骨ぶし、面だましいこそ、秀吉が惜しむものなれど……これや無理なはなしじゃ。……もし彼がそちに説かれて、筑前の前に節を変じて来たら、その姿を見ると共に、秀吉の愛惜は失せるやもしれぬ」
「おそらく、左様なことになりましょう」
「ははは。そちも武門、そこまでのことが、肚の底に分っていては、無態に、玄蕃を説けぬのもむりはない」
「おゆるし下さいまし」
「なんの、大儀大儀。……が、玄蕃は、ほかに何も申さなかったか」