일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 176,911자 · 353화면

아오조라 문고

た。

この血なまぐさい世の一面に、こんな糜爛した官能的な肉慾主義を謳歌する一群の花畑がどうして咲かれたのかと怪しまれるほど、主役のうごきは、悩ましい空気を醸して、日ごろの荒武者どもを、恍惚とさせた。

そしてこの一座の中の作者には、かなり知性のある才人がいるとみえ、近年、西国大名のうちに行われているというキリシタンの聖歌隊の一節やミサの唱歌なども巧みに取りいれてあり、楽器にも、教会でつかわれているバイオラに似たのがあったり、衣裳の模様にも、頗る目新しい西欧風の図案がモールや刺繍となって、けんらんに、在来の日本衣裳に調和を試みられているのだった。

(なるほど、これは洛内でも諸国の町でも、いちど見たら見た者が皆、もて囃すわけだ)

たれも感心し、たれも陶酔した。凡俗のよろこぶものは、大将や士階級でも楽しいものにちがいなかった。しかもこの歌劇の骨子には、今の時勢にもっとも圧塞されている人間本能の肉慾の世界が演舞の主題になっていた。また室町以前からの長いあいだの無常観やら諦めの生活やら来世主義からいッぺんに脱して、極端にまで、人間的な現世主義を歌ったり舞い展げて見せるところにも、今日の庶民の気もちを捉えた大きな素因があるものと観られた。