후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 176,911자 · 353화면
家康が、正信にひそかに期待したものは、
(これは、何事にまれ、一応分別させてみるによい相談あいてじゃ)
と、思ったことにある。
智嚢ということでは、家康はおのれ一箇の智をもって、決して、足りないとはしていない。けれど彼は、その大頭のうちに豊かに持っているものの他に、もう一つ、非常な特質を持っていた。
おそろしく、用心ぶかいのである。
智者ハ智ニ溺ル
という戒めを、彼は常に身に持しているらしい。鋭智の錐をつつむこと、そののっそり然たる風貌でもなお足らぬとしているかのようだった。
「――数正のはなしによれば、筑前の取りかかっておる大坂の城は、古今未曾有のものという。昇天の勢いとは、近頃の筑前をいうことばと思わるる。かくては、この家康も、少しは心を向けていずばなるまいが」
「少しでは足りませぬ」
正信は、笑いもせず答えて、
「唇やぶれて歯寒し――のたとえもあります。追々、風当りが参りましょう」
「早いか。遅いか」
「思いのほか、早いこと、確かでございまする。うわさの如く、羽柴どのが、年内にも、大坂の城へ移ったら、時はもう迫れりとしてよろしいでしょう」
「……と、せば、何を名分に」