후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 176,911자 · 353화면
友松はやがて庵の戸を押していた。この尼院を訪うごとにいつも感じるのは、常に箒目のたててある平らかな庭土と、竹の葉ごしに屋のうちまで、清潔なひかりの映していることだった。
「尼どのには、お留守ですかな」
返辞がない。
気さくな尼は、留守を小鳥の音にまかせて近所へでも出かけたのであろうか。――友松はたたずみ黙した。すると、尼ではない人声がどこかでした。話し声ではない、読書の声だ。物語り物でも素読しているらしい抑揚である。声のぬしは、主の禅尼より若い女性らしくおもえた。
障子明りの冷ややかな小部屋の中ほどに脚のひくい小机をおき、それを挟んで年のころ十六、七とみえる小娘が、松琴尼とむかい合いに坐っていた。
源氏の帖が何冊も、かたわらに重ねてある。小机にひらかれてあるのは、その中の「空蝉の巻」で、
――昼より西の御方の渡らせたまひて、碁打たせ給ふといふ。さて対ひ居たらんを見ばやと思ひて、やをら歩み出でて、すだれの間隙に入り給ひぬ。この入りつる格子はまだ鎖さねば、間見ゆるによりて西ざまに見通し給へば、この際にたてたる屏風も、端のかたおし畳まれたるに、紛るべき几帳なども、暑ければにや打掛けて、いとよく見入られける。