후리가나로 읽는 일본 고전
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
林 芙美子의 新版 放浪記(しんぱん ほうろうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 247,330자 · 497화면
長崎の黄いろいちゃんぽんうどんや、尾道の千光寺の桜や、ニユ川で覚えた城ヶ島の唄やああみんななつかしい。絵をならい始めていた頃の、まずいデッサンの幾枚かが、茶色にやけていて、納戸の奥から出て来るとまるで別な世界だった私を見る。夜、炬燵にあたっていると、店の間を借りている月琴ひきの夫婦が飄々と淋しい唄をうたっては月琴をひびかせていた。外は音をたててみぞれまじりの雪が降っている。
(十二月×日)
久し振りに海辺らしいお天気なり。二三日前から泊りこんでいる浪花節語りの夫婦が、二人共黒いしかん巻を首にまいて朝早く出て行くと、煤けた広い台所には鰯を焼いている母と私と二人きりになってしまう。ああ田舎にも退屈してしまった。
「お前もいいかげんで、遠くへ行くのを止めてこっちで身をかためてはどうかい。お前をもらいたいと云う人があるぞな……」
「へえ……どんなひとですか?」
「実家は京都の聖護院の煎餅屋でな、あととりやけど、今こっちい来て市役所へ勤めておるがな……いい男や。」
「…………」
「どやろ?」
「会うてみようかしら、面白いなア……」
何もかもが子供っぽくゆかいだった。田舎娘になって、初々しく顔を赤めてお茶を召し上れか、車井戸のつるべを上げたり下げたりしていると、私も娘のように心がはずんで来る。