후리가나로 읽는 일본 고전
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
林 芙美子의 新版 放浪記(しんぱん ほうろうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 247,330자 · 497화면
「意気地がねえなア……」
皆は逃げ出している私の後から笑っていた。
夜。
ひとりで、新宿の街を歩いた。
(七月×日)
「ああもしもし××の家ですか? こちらは須崎ですがねイ、今日は一寸行かれませんから、明日の晩いらっしゃるそうです。××さんにそう云って下さいねイ。」
又、重役が、どっか芸者屋へ電話をかけさせているのだろう、荻谷さんのねイがビンビンひびいている。
「ねイ! 林さん、今晩須崎さんがねイ、浅草をおごってくれるんですって……」
私達は事務を早目に切りあげると、小僧一人を連れて、須崎と荻谷と私と四人で自動車に乗った。この須崎と云う男は上州の地主で、古風な白い浜縮緬の帯を腰いっぱいぐるぐる巻いて、豚のように肥った男だった。
「ちんやにでも行くだっぺか!」
私も荻谷も吹き出して笑った。肉と酒、食う程に呑む程に、この豚男の自惚話を聞いて、卓子の上は皿小鉢の行列である。私は胸の中かムンムンつかえそうになった。ちんやを出ると、次があらえっさっさの帝京座だ。私は頭が痛くなってしまった。赤いけだしと白いふくらっぱぎ、群集も舞台もひとかたまりになって何かワンワン唸りあっている。