후리가나로 읽는 일본 고전
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
林 芙美子의 新版 放浪記(しんぱん ほうろうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 247,330자 · 497화면
義父は夜遊びに行って留守。ばくちに夢中で、この頃は仕事もそっちのけで、借銭ばかりで夜逃げでもしなければならぬと云う。
私は、帯をといて、はだかで熱い畳に腹這う。上りの荷物列車が光りながら窓のさきを走っている。家がゆれる。
押入れも何もない汚ない部屋。
(八月×日)
愛する者よ。なんじらこの一事を忘るな。主の御前には一日は千年のごとく、千日は一日のごとし。壁に張りつけてある古い新聞紙にこんな宗教欄がある。愛する者よ。か、汚穢にまみれ、いっこうにぱっとしない人生、搗き砕かれた心が、いま、この天井の低い部屋の中で眼をさます。一晩中、そして朝も、休みなく汽車が走っている。魚の町と云う小説を書きたくなる。階下の親爺さんと義父は連れだって出たまま今朝も戻っては来ない。
朝日が北の壁ぎわにまで射し込んで暑い。線路の堤にいちめんの松葉ぼたんの花ざかり。煎りつくように蝉が鳴きたてている。
昼過ぎの汽車で宮様が御通過になる由にて、線路添いの貧民窟の窓々は夜まで開けてはならぬ、と云うお達しが来る。干し物も引っこめるべし、汚れものを片づけるべし。母は物干台を片づけ、ぞうりをはいて屋根瓦の掃除をしている。