후리가나로 읽는 일본 고전
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
林 芙美子의 新版 放浪記(しんぱん ほうろうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 247,330자 · 497화면
馬鹿、馬鹿、馬鹿、馬鹿を千も万も叫びたいほど、いまは切ない私である。高松の宿屋で、あのひとの電報を本当に受取った私は、嬉し涙を流していた。そうして、はち切れそうな土産物を抱いて、いま、この田端の家へ帰って来たはずだのに――。半月もたたないうちに又別居だとはどうした事なのだろう。私は男に二カ月分の間代を払ってもらうと、体のいい居残りのままだったし、男は金魚のように尾をヒラヒラさせて、本郷の下宿に越して行ってしまった。昨日も出来上った洗濯物を一ぱい抱えて、私はまるで恋人に会いにでも行くようにいそいそと男の下宿の広い梯子段を上って行ったのだ。ああ私はその時から、飛行船が欲しくなりました。灯のつき始めたすがすがしい部屋に、私の胸に泣きすがったあのひとが、桃割れに結ったあの女優とたった二人で、魚の様にもつれあっているのを見たのです。暗い廊下に出て、私は眼にいっぱい涙をためていました。顔いっぱいが、いいえ体いっぱいが、針金でつくった人形みたいに固くなってしまって、切なかったけれども……。
「やあ……」私は子供のように天真に哄笑して、切ない眼を、始終机の足の方に向けていた。