후리가나로 읽는 일본 고전
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めいじびじんでん
新編 近代美人伝 (上)
長谷川 時雨
長谷川 時雨의 新編 近代美人伝 (上)(めいじびじんでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,076자 · 256화면
それに、わたしの目をひいたのは第一に束髪であった。かつてわたしが、束髪のお鯉を見たときは安藤てる子さんとして紹介されたので、桂公爵に仕え麻布に住んでいたおりのことであった。
思出はさまざまに、あとからあとからと浮みあがってくる、その折お鯉は何事も思うままで、世の憂きことなどは知ろうようもないと思われた時代である。花の三月、日本橋倶楽部で催された竹柏園の大会の余興に、時の総理大臣侯爵桂大将の、寵娘の、仕舞を見る事が出来るのを、人々は興ありとした。金春流の名人、桜間左陣翁が、見込みのある弟子として骨を折っておしえているというこの麗人が、春日の下に、師翁の後見で「熊野」を舞うというのであった。
「熊野」とは、「熊野」とは――その意味の深いことよ。
うつくしき人は、白き襟に、松と桜と、濃淡色彩よき裾模様の、黒の着附けであった。輝くばかりの面に、うらうらと霞めるさまの眉つき――人々は魅しさられた。
――春前に雨あつて花の開くる事早し。秋後に雲無うして落葉遅し。山外に山あつて山尽きず。路中に道多うして道極まりなし「山青く山白くして雲来去す。」人楽しみ人愁ふ。これ皆世上の有様なり……