후리가나로 읽는 일본 고전
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いちかわくめはち
新編 近代美人伝 (下)
長谷川 時雨
長谷川 時雨의 新編 近代美人伝 (下)(いちかわくめはち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 138,172자 · 277화면
あった。
そうした器物まで払いさげられたりして、経済のこともよくわかっていたのであろうし、それよりも、これはあとにもいうが、つまらないことで失いたくない、要用なことにと、いつも心に畳んでいられたのだと思う。
武子さんは、あまり広く愛されて、世間のつくった型へはめられてしまって、聖なる女として、苦しんだ。その切ないなかに生きぬいて、自分の苦しんだのとは、違う苦しみかたをしている気の毒な層の人たちを、広く愛そうとする、真に、しっかりした心の転換期がきたのではあるまいか。二十年、恋は空しいと観じ、本願寺婦人会の救済事業を通じて、心身を投じようとしたその時に、あわれ死がむかって来たのではあるまいか――
おせっかいな世間は、武子さんが完全な人となろう、としているときに――外国にいる人も、そちらにいる方が家庭円満であったかもしれないのに、麗人に空閨を十年守らせるとは何事だと、あちらで職について、帰りたがらぬ良致氏を無理に東京へ転任ということにしたということだが、十年ぶりで、帰る人にも悩みは多かったであろうし、武子さんは、まぶたもはれあがるほど泣きに泣いて、こころをつくろう人世へのお化粧をしなおされたいうことだ。