후리가나로 읽는 일본 고전
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いちかわくめはち
新編 近代美人伝 (下)
長谷川 時雨
長谷川 時雨의 新編 近代美人伝 (下)(いちかわくめはち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 138,172자 · 277화면
「何処へ寄りましたかねえ。あの人は、種んなことを考えているので、お友達のところへ行くと長いから。」
と、錦子に、帰るしおを与えた。
錦子は、青葉の中を、美妙と、そぞろ歩きしようという、当が外れただけではない重っくるしさを抱えてぽっくりを引きずって歩いた。
美妙斎の、特長のある長い顎も、西欧の詩人や学者のように、耳の辺で、房さりと髪を縮らせた魅惑も、逢わない時はことさらに強く思いうかべられて、こういう時には、ああいう眼をする。ああした時には、額よりも顎の方が光ると、チラチラと眼にうかぶのだが――あの人は好きで好きでならないが、彼家のお嫁さんにと考えると、気が進まないのだった。
それに、樋口一葉が、好い小説を書出したので、自分ももっと勉強しなければいけないと思っていることを、意地わるく、しつこく思いだしたりした。美妙に逢っていると、励まされるのでそんなに屈託しなかったが――
「樋口夏子は苦労しているもの。だからって、あなたが、求めて、あの女とおんなじ苦労をしなくっても好い。あなたは、あなたのものが生れてくるさ。それに、僕がこんなに大事にしていれば、一葉は、かえって田沢錦子をうらやむかもしれない、いや、僕を好きなのではないが、あの女にも、恋はあろうさ。