일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いちのくらさわなんりょう

新編 風雪のビヴァーク

松濤 明

松濤 明의 新編 風雪のビヴァーク(いちのくらさわなんりょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,081자 · 51화면

아오조라 문고

。雪は思ったほど潜らないが、湿気を多分に含んで非常に足が重い。なんの眺望もない森の中の単調な登行、空は灰色に曇って気分も一向に冴えない。登路は切り開きが不明瞭であったが、兎の足跡がよき道しるべであった。登るにしたがって次第に潜る度がますます烈しく息切れがする。ときどき振り返って丹念に穴のあけてある来し方を見やるのが唯一の慰め。眺望がきかぬのでどのくらい登ったかも判然とせず、ただ機械的に足を運んでいた。

一八〇〇メートル付近? を過ぎると、途はにわかに傾斜を増して倒木が意地悪く行手をはばむ。二〇〇〇メートルと覚しきあたりでいよいよ雪が降りはじめた。ひどい吹き降りである。湿気が多いためウインドヤッケがグッショリ濡れて、不愉快な肌寒さを覚える。雪はみるみるうちに深さを増して、ときどき股まですっぽり嵌ってしまい、脱け出るのにひどく体力を消耗した。こんなになってくると、もう先のことなど考えておらず、時間の経つのも気にならない。ただ目前の障碍に夢中になって取り組むばかりである。

どのくらい登ったろうか。どのくらい経ったろうか。とつぜん小さなピークの頂に立っていた。