후리가나로 읽는 일본 고전
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いちのくらさわなんりょう
新編 風雪のビヴァーク
松濤 明
松濤 明의 新編 風雪のビヴァーク(いちのくらさわなんりょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,081자 · 51화면
その意識がにわかに私を駆って人恋しさに燃え上らせていた。それなのにこの雪の奴めがなんとまあ馬鹿に潜るんだろう。腹立ちまぎれにいくどとなく罵声を放って立ち並ぶ樹木をピッケルでしたたかなぐりすえた。この蕨段の尾根はじつに迷いやすい。三角点の下では磁石までふってえらい手間を費やし、またひどく疲れた。三角点の下の小突起を過ぎると、雪は次第に減って部分的にはぜんぜんないところもあったが、同時にぼさと倒木が甚だしく行手を遮って、少々意外であった。もう少し立派な路だと予想していたのである。しかも、もう夕闇が迫ってくる。時計は輪かんを着ける時、置き忘れたらしく、時間はぜんぜん分らない。里は近い。焦慮、混迷、期待、何もかも入り混った妙な精神状態で、私はひたすらに眼を皿のようにして路形を迫って駆けつづけた。小石下で輪かんをとり、左へ分岐している二軒小屋への路を横眼で睨んで、休む間もなく下降をつづけた。奥西河内の吊橋で、いよいよアイゼンもオーバーシューも脱ぎ、久方ぶりで土を踏んだ。
おお、あの尾根の蔭には人がいる、それは恐ろしいような興奮であった。二、三十分も行ったろうか、針葉樹の木立を抜け切ると、ついにそこは椹島であった。