후리가나로 읽는 일본 고전
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いちのくらさわなんりょう
新編 風雪のビヴァーク
松濤 明
松濤 明의 新編 風雪のビヴァーク(いちのくらさわなんりょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,081자 · 51화면
そこを通りすぎて真新しい茶屋に腰を下ろして昼食をとった。この茶屋の脇から下栗への急峻な里道が分岐している。ジグザグはあるがほとんど真正面に喰いついて行くといった感じの道で、下栗まで一時間半の喘登はまったく身にこたえた。下栗はのびやかな里であった。明るい茅戸の山腹に階段状に家が立ち並んで、視野は一面に展けている。足の下に遠山川が銀蛇となってうねり、そのせせらぎがかすかに聞えてくる。対岸の加ガ森の尾根は真っ黒な木立を覆って、はるかな谷の奥へと連なっている。その谷の奥、重畳たる山襞のきわまるところに上河内が白くスカイラインを画いている。草の上に身を横たえて眺めまわすうちに、次第に平和な気分になっていく。分教場の脇を通り抜けて山の腹を搦む細い道を奥へと向う。猟師が二人鉄砲を担いで下ってきた。背中に獲物の猿が怨めしそうに目を剥いてくくりつけられている。人間に似ているだけに物凄い形相だ。
このあたりで一流の案内人、野牧福長の家は、下栗から小野へ行くその名の如く「途中」にある。案内を乞うと彼は風邪気味で寝ていたが、快く起き出して何くれとなく注意を与えてくれた。