후리가나로 읽는 일본 고전
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りょしゅう
旅愁
横光 利一
横光 利一의 旅愁(りょしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 576,941자 · 1138화면
中には恋人から来る手紙に不安な箇所が現れたというので、一寸一ヵ月日本まで走って帰ってまた来るという青年もいた。そうかと思うと、日本にいる細君に宛て、愛人が出来たが心配をするななどと、わざわざ書いて出す剽軽なものもあった。
しかし、総じて二、三年パリにいる人という者は、新参の日本人に一番冷淡でうるさがったし、またこれらの人人は最も激しいヨーロッパ主義者であることには一致していた。しかし、こんな人人が日本を軽蔑する理由は、すべて日本人がヨーロッパを真似し切れぬという一事に帰していた。なるほど、彼らの云うように日本には悪い所が多かった。第一に貧民が多い。肺病が満ちている。農民が娘を売るほど野蛮である。公娼が都市発展の先頭に立って活躍する。知識ある者が他人の欠点を鵜の目鷹の目で探し廻る。文化といえばヨーロッパとアメリカの混合である。悪点を数え上げれば、およそ良い所がどこにあるのかと云いたいほど数限りもなく沢山にあった。しかし、も少し考えると、それらの欠点は日本人の美点から生れて来た、他国には見られぬ花の名残りとも見られる球根につづいていた。またよし譬えそれらが汚点としたところで、矢代は、それらのいかなる悪点よりも、自然を喜ぶ日本の文明の中には悪人が少いと云う美点を何より喜ぶのであった。