후리가나로 읽는 일본 고전
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りょしゅう
旅愁
横光 利一
横光 利一의 旅愁(りょしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 576,941자 · 1138화면
中には非文化的なことをここまで来てもやるとはけしからぬと怒って自室へ引っ込むものも一二あったが、むらむらと舞い立った一団の妖気のような粘りっこい強さには爆かれた水のように力がなかった。
船客たちの唄が尽きたころになると、そのまま解散するのも互に惜しまれて次ぎにはそれぞれ隠し芸をすることになった。進行係は皆の意見で沖氏となった。長唄を謡うものや詩吟をやるもの、踊るものなどが現れた後、今度は真紀子に何かやれやれと皆がすすめた。真紀子は初めの間は躊躇していたが、沖氏に立って来られると、
「じゃ、やりますわ。」
と逃げるようにピアノの傍へよっていった。船客たちは長い航海中、誰も真紀子のピアノを聴いたものがなかったからこの意外な余興に拍手をあげて喜んだ。
「何をやるんです。」
傍へよって訊ねる沖氏に真紀子は小声で短く何ごとか囁いた。
「ははア。」と沖氏は云って満足そうに一同の方に向き、「え―皆さん、これからわれらの真紀子夫人はドナウの流れという曲を弾かれますから御清聴を願います。これはウィーンにいられる御主人のことを忍ばれた曲でありまして、いささか皆さまにとりましてはお聞き苦しいかと存ぜられますが。