일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かにのかい

日本の怪談(二)

田中 貢太郎

田中 貢太郎의 日本の怪談(二)(かにのかい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 80,664자 · 171화면

아오조라 문고

て往った。それを附近の者が知って参詣を始めると、それを聞きつけて遠くの方からも続々と来て、まず旅館が出来、物売る店が出来、演戯小屋が出来るというふうで、遂に薬師町が出来たのであった。

その薬師町の繁昌は明治二十年比まで続いたが、それがみょうなことからぱったり火の消えたように衰微した。その原因というのは、「どいまつ」と云われた土居松次という博徒が、何かの怨みから白木琢次と云う者をつけ覘っていた。何んでもその琢次と云うのは松次よりも腕も口も達者で、堂々と二人で争っては松次が負けると云うようなところから、松次は琢次の隙を覘っていた。ところで某朝のこと、薬師町の田村と云う旅館の前を通っているとその旅館の二階に琢次の頭が見えていた。

「よし、今日こそやっちゃるぞ」

松次はこう云って急いで己の家へ帰り、床に置いてあった日本刀を持ちだして来て、かってを知った田村の二階へつかつかとあがってゆき、刀を抜くなり琢次と思われる者の首を斬り落した。

「今日こそやったぞ」

松次はその首を引掴んだ。しかし、それは琢次ではなかった。琢次が起きて帰った後で、宵から薬師堂で通夜をしていた隣村の男が、朝になって帰って見ると寝床があったので突然その中にもぐり込んで寝たところであった。