후리가나로 읽는 일본 고전
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えきとてそう
易と手相
菊池 寛
菊池 寛의 易と手相(えきとてそう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,097자 · 5화면
ところが、その明細表で見ると、盗まれた形跡は少しもないのである。私は、オヤ/\と思ってよく見ると、私が前月に預け入れた二百五十円と云う金額が、脱落しているのである。即ち、私の預け入れた金が郵便局元帳に付落になっているのである。私は、駭いて預け入れの郵便局で検べて見たところ郵便局には、ちゃんと記帳済になっているので、預金局の誤ちと云うことが、直ぐ判明し、私は相当の手続を取って六十何円の通帳は、参百何円かの通帳に訂正されたのである。即ち、私が通帳を無くしたために、元帳にある記帳漏れが判ったことになり、私は一文も損をしなかったのである。私が感心していた『失くした物は出るが形はくずれている』はスッカリ駄目になったのである。『失くした物は出る、形はくずれているが、正味は変らない』と云わなければ当らなかったのだ。どうも、支那の古代に発見された易の判断は、通帳など云うものの、紛失に適用させるほど、デリケイトの物ではないのかも知れない。
そんなことから、私は易よりも手相を信じている。ゼイチクなどを並べるのは、サイコロを振るのと同じく偶然が入りこんでいけない。そこへ行くと、手相は、その人についている。