후리가나로 읽는 일본 고전
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はるのかれは
春の枯葉
太宰 治의 春の枯葉(はるのかれは)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,648자 · 48화면
何も無いから仕方なくこんないやらしい派手な着物なんかを行李の底から引っぱり出して着ているのだけど、田舎の人たちの眼から見ると、あたしたちがおそろしくぜいたくなお洒落の衣裳道楽をしているみたいに見えているんじゃないかしら。ところが、それはあべこべで、地味な普段着も何も焼いてしまって、こんな十六、七の頃に着た着物しか残っていないので、仕方なく着ているのだわ。お金だって、そのとおり、同じことよ。あたしたちには、もう何も無いのよ。いいえ、兄はあんな真面目くさった性質だから或いはお金をいくらかためているかも知れないけど、あたしたちにはもう何も無いのよ。手にはいったお金は、もうその場でみんな使ってしまうし、父もあたしも十年間、東京でそんな暮しをして来たのだわ。でも、あたしは、そのあいだ一度だって、お金をほしいと思った事は無かったわ。無ければ無いで、またどんなにかして切り抜けてやって行けたのだもの。だけど、田舎では、そうはいかないのね。田舎では人間の価値を、現金があるか無いかできめてしまうのね。それだけが標準なのだわ。もう冗談も何も無く、つめたく落ちついてそう信じ切ってしまっているのだから、おそろしいわ。