후리가나로 읽는 일본 고전
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はる
春
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 春(はる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,464자 · 21화면
彼にとっては、夜分寝室が息苦しいと同じ程度に、昼間は自習室が変に威嚇的に感じられるのである。六人の青年が一室に机を並べて、一緒に読書したり思索したりする、そのことから、一種の窮屈な圧迫が生れてくる。室の中に並んでる同じ形の机、同じ形の本箱、同じ形の椅子、同じ広さの座席範囲、同じ時間内の同じような勉強、そういうものがよってたかって、人並であれ人並であれと、個性へ向って呼びかけてくる。自治共存という綱領の、共存は勿論自治までが、大勢で起居する場合には、ひどく不自由な平凡化の作用を働かしてくるのである。
僅かな学費で東京遊学を志す貧しい青年等のために、郷里の先輩が設けてくれたその寄宿舎が、もし一人一室制になっていたら……と和田弁太郎は考える。そして自習室から逃げ出すように、こそこそと二階の寝室へ上ってゆく。
昼間の寝室は、夜分とは全く異った感じである。もうそこには、なま温い息もうようよした肉体もない。むうっとする人いきれが全くない。寝台の裾の方に畳み積まれてる布団が如何に汚れていようと、棚の上の雑用品が如何に乱雑に散らかっていようと、釘にぶら下ってる着物が如何に垢じみていようと、血の気の多い肉体の主人公が脱ぎ去られた跡は、ただ古ぼけた無生の廃墟に過ぎない。