일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

ばんしゅん

晩春

岡本 かの子

岡本 かの子의 晩春(ばんしゅん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,721자 · 4화면

아오조라 문고

鈴子は、ひとり、帳場に坐って、ぼんやり表通りを眺めていた。晩春の午後の温かさが、まるで湯の中にでも浸っているように体の存在意識を忘却させて魂だけが宙に浮いているように頼り無く感じさせた。その頼り無さの感じが段々強くなると鈴子の胸を気持ち悪く圧え付けて来るので、彼女はわれ知らずふらふらと立ち上って裏の堀の縁へ降りて行った。

材木堀が家を南横から東後へと取巻いて、東北地方や樺太あたりから運ばれて来た木材をぎっしり浮べている。鈴子は、しゃがんで堀の縁と木材との間に在る隙間を見付けて、堀の底をじっと覗くのであった。

彼女は、七八歳の子供の頃、店の小僧に手伝って貰って、たもを持ってよく金魚や鮒をすくって楽しんだ往時を想い廻した。その後、すっかり、振り向きもしなくなったこの堀が、女学校を卒業して暫くするとまた、急に懐しくなって堀の縁へ游いで来る魚を見るだけではあったが、一日に一度、閑を見て必ず覗きに来た。そんな癖のついた自分を子供っぽいと思ったり、哀なものだと考えたりする。

今日もまた、堀の水が半濁りに濁って、表面には薄く機械油が膜を張り、そこに午後の陽の光線が七彩の色を明滅させている。