후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ばんきく
晩菊
林 芙美子
林 芙美子의 晩菊(ばんきく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,998자 · 32화면
躯を崩さない、きちんとした表情が、田部には仲々近寄りがたいのである。もう一度、田部はきんの手を取って固く握ってみた。きんはされるままになっているだけである。火鉢に乗り出して来るでもなく、片手で煙管のやにを取っている。
長い歳月に晒らされたと云う事が、複雑な感情をお互いの胸の中にたたみこんでしまった。昔のあのなつかしさはもう二度と再び戻っては来ないほど、二人とも並行して年を取って来たのだ。二人は黙ったまま現在を比較しあっている。幻滅の輪の中に沈み込んでしまっている。二人は複雑な疲れ方で逢っているのだ。小説的な偶然はこの現実にはみじんもない。小説の方がはるかに甘いのかも知れない。微妙な人生の真実。二人はお互いをここで拒絶しあう為に逢っているに過ぎない。田部は、きんを殺してしまう事も空想した。だが、こんな女でも殺したとなると罪になるのだと思うと妙な気がした。誰からも注意されない女を一人や二人殺したところで、それが何だろうと思いながらも、それが罪人になってしまう結果の事を考えると馬鹿々々しくなって来るのだ。たかが虫けら同然の老女ではないかと思いながらも、この女は何事にも動じないでここに生きているのだ。