후리가나로 읽는 일본 고전
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きょくていばきん
曲亭馬琴
邦枝 完二
邦枝 完二의 曲亭馬琴(きょくていばきん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,788자 · 24화면
「ふゝゝ」京伝は安親の蘭彫のある煙管を無雑作に掴んで、火鉢の枠をはたいた。「人間一人といいなさるが、読本書きになったからッて、何も救われるたア限るまい。それどころじゃねえ。戯作なんてもなア、ほかに生計の道のある者が、楽しみ半分にやるなアいいが、こいつで暮しを立てようッたって、そううまくは問屋で卸しちゃくれねえわな」
「お言葉じゃございますが、この馬琴は、戯作を、楽しみ半分ということではなしに、背水の陣を布いて、やって見たいと思って居りますんで。……」
「折角だが駄目だ」
「駄目だと仰しゃいますと」
「人間、食わずにゃいられねえからの」
「ところが先生、わたくしは、食わずにいられるのでございます」
「何んだって」
「もとより生身を抱えて居ります体、まるきり食べずにいる訳にはまいりませぬが、一日に米一碗に大根一切さえありますれば、そのほかには水だけで結構でございます。――どのような下手な作者になりましても、米一碗ずつの稼ぎは、出来ないことはありますまい」
馬琴の、底光のする眼を見詰めていた京伝は、その木像のような面に彫まれている決意の色を、感じないわけには行かなかった。